乳製品乳酸菌は胃酸などで死んでしまうと、お腹の調子を整えたり便通を改善する効果がなくなると思っていませんか?

「生きたまま腸に届く」というキャッチコピーが広まったため、生きた乳酸菌(生菌)にしか効果がないという先入観があるかもしれません。

しかし、最近の科学的な調査では、死んでしまった乳酸菌(死菌)も腸内フローラを改善してくれることがわかってきました。今回は、乳酸菌の生菌と死菌について詳しくご紹介します。

乳酸菌の生菌と死菌について

生菌の働き

生菌とは、胃酸などで死滅せずに生きたまま大腸まで届く乳酸菌のことです。

大腸まで到達した生菌は腸内にもともといる善玉菌の働きをサポートして、腸内フローラにいい影響を与えてくれます。

例えば、乳酸菌によって産出される乳酸は、腸内を酸性に傾けて悪玉菌の増殖を防ぎます。さらに、腸壁を刺激して蠕動運動を促す作用もあり、便通を改善してくれる働きもあります。

生きて腸まで届き、腸内環境を整えてくれる乳酸菌は「プロバイオティクス」と呼ばれています。プロバイオティクスは乳酸菌だけではなく、ビフィズス菌や納豆菌なども含まれます。

◆生菌に期待できる働き

  • 腸内フローラを改善する
  • 便通を改善する
  • 免疫バランスを整える
  • 免疫を活性化させる
  • 発がん性リスクを低下させる
  • インフルエンザの感染予防

死菌の働き

ヨーグルト胃酸などで死んでしまった死菌は、乳酸などの短鎖脂肪酸を作り出すことはできませんが、その菌体成分が腸内で活躍してくれます。

菌体成分とは、乳酸菌の細胞膜などの構成成分や細胞内のたんぱく質のこと。乳酸菌を形作っていた成分そのものを言います。

この菌体成分が腸まで届くと、腸にとって有用な働きをしてくれます。その主な機能は以下の2つです。

1.免疫システムに働きかける

菌体成分には、腸内にいる免疫細胞を刺激して、免疫力をアップする働きがあります。ガン細胞やウイルスを叩くNK細胞の働きを、活性化させてくれるわけです。

また、免疫力を高めるだけではなく、免疫システムのバランスを整えてアレルギー症状を緩和する働きもあります。

アレルギー症状が悪化するのはTH-1やTH-2という免疫バランスが悪くなることが原因ですが、菌体成分を摂ることで免疫バランスが整うことが様々な研究でわかっています。

2.善玉菌のエサになる

死菌は、乳酸や酢酸などの短鎖脂肪酸を産生することはできませんが、腸内にいる乳酸菌やビフィズス菌のエサになってくれます。

その結果、腸内で生息している善玉菌が増殖するため、腸内環境のバランスが整います。間接的に腸内フローラを改善するサポートをしてくれるわけです。

腸内の乳酸菌やビフィズス菌の栄養分になり、善玉菌を増やす働きがある成分を「プレバイオティクス」と言いますが、菌体成分も同じような働きがあります。

◆死菌の働き

  • 腸内にいる善玉菌のエサになる
  • 免疫力をアップして病気を予防する
  • アレルギー症状を緩和する

生菌と死菌どちらを摂るべき?

乳酸菌は死菌でも腸にいい影響を与えますが、生菌を取り入れることも大切です。生きて腸まで届いた乳酸菌やビフィズス菌は、乳酸や酢酸といった短鎖脂肪酸を産生してくれるからです。

短鎖脂肪酸は、腸壁を刺激して蠕動運動を促し、お通じを良くしてくれる働きがあります。また、腸内を酸性に保ってくれるため、アルカリ性を好む悪玉菌の繁殖を抑えて、腸内バランスを整える働きもあります。

これら短鎖脂肪酸は生きた乳酸菌にしか作り出せないため、生きたまま腸まで届く生菌を取り入れることも重要なんですね。

ただ、死菌でも腸内環境を整える働きがあるので、あまり神経質になる必要はありません。生菌と死菌に関わらず、乳酸菌を多く含む食べ物を取り入れたいところです。

            

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