野菜便秘を改善するためには、毎日、十分な量の食物繊維を摂ることが大切です。便秘で悩んでいる方であれば、食物繊維を増やそうと意識している方も多いと思います。

とはいえ、食物繊維を摂るときには注意点もあります。やみくもに生野菜ばかり食べていると、便秘改善で逆効果になることもあるからです。

せっかく食物繊維を摂るのであれば、効果的に食べたいですよね。ここでは、便秘を改善する食物繊維の正しい摂り方とおすすめの食品についてご紹介します。

食物繊維の種類

食物繊維とは、ヒトの消化酵素で分解されずに大腸まで届く難消化性成分の総称です。その主な種類は、「不溶性食物繊維」「水溶性食物繊維」「難消化性でんぷん」の3つになります。

不溶性食物繊維

食物繊維が豊富なサラダ植物繊維の成分にあたるセルロースや、細胞壁の成分であるヘミセルロースなどが不溶性食物繊維で、水分に溶けにくい性質があります。

腸の中で水分を吸収してふくらむと、腸壁を刺激してぜん動運動を促します。その結果、腸内での便の運搬速度が早くなり、便通をスムーズしてくれます。

また、加工食品などに含まれる発がん性物質と腸壁の接触を防いだり、有害物質を吸着して排出する働きもあります。

不溶性食物繊維は善玉菌のエサにはなりませんが、便のカサを増やして排便を促したり、ガンを予防する作用が期待できます。

◆不溶性食物繊維の働き

  • 便の内容物を増やす
  • 腸内での便の運搬速度を早める
  • 腸壁を刺激してぜん動運動を促進する

水溶性食物繊維

りんごなどに含まれるペクチンや、海藻類などに豊富なフコダインやアルギン酸、こんにゃくに多いグルコマンナンなどが水溶性食物繊維で、水に溶けやすい性質があります。

腸内で水分を含むとゲル状になり、善玉菌のエサになって短鎖脂肪酸の産生をサポート。間接的に腸内環境を整える働きがあります。

また、余分なコレステロールや有害物質を吸着して体外に排出する作用もあります。血中脂肪を低下させて、生活習慣病を予防する作用が期待できます。

◆水溶性食物繊維の働き

  • 善玉期のエサになり腸内環境を整える
  • 血中脂質を低下させる
  • コレステロールを吸着・排出

難消化性でんぷん

冷めたおにぎり冷めたご飯やじゃがいもに多く含まれる「難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)」。消化吸収されずに大腸に届いて、食物繊維と同じような働きをします。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2つの性質を持っており、大腸に届くと便のカサを増やしてぜん動運動を促進するほか、善玉菌のエサになって腸内環境を整える働きもあります。

さらに、食後の血糖値上昇を抑制したり、血中脂肪を低下させる作用も確認されています。難消化性でんぷんを多く摂りたいなら、炊きたてより冷ましたご飯がおすすめです。

食物繊維を摂るときのポイント

不溶性と水溶性をバランス良く摂る

食事食物繊維を多く摂るために、生サラダばかり食べていませんか? 食物繊維には不溶性と水溶性の2つがありますが、サラダばかり食べていると不溶性食物繊維を多くとりがちになります。

不溶性食物繊維を食べるときに水分が不十分だと、便が固くなったりお腹の膨満感が強くなる場合があります。食物繊維を食べているのに、かえって便秘が悪化することもあるのです。

便通改善するためには、2種類をバランスよく食べることが大切です。排便に対して理想的なのは不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=2:1の割合です。

特に、水溶性食物繊維は不足しがちになるため、意識して食べることが大切です。水溶性食物繊維が多く含まれる食べ物をチェックして、できるだけ取るようにしましょう。

食物繊維のバランスがいい食べ物22選

ここでは、食物繊維が豊富に含まれているだけではなく、不溶性と水溶性をバランスよく摂れる食品をご紹介します。毎日の食事で取り入れてみてください。

穀物・いも類(100g当たり)

食品名 食物繊維の総量(g) 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維
ライ麦パン 5.6 2.0 3.6
フランスパン 2.7 1.2 1.5
そば(ゆで) 2 0.5 1.5
パスタ(ゆで) 1.5 0.4 1.1
さつまいも 3.5 1.1 2.4
さといも 2.3 0.8 1.5
じゃがいも(蒸し) 1.8 0.6 1.2

野菜・果物(100g当たり)

食品名 食物繊維の総量(g) 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維
ごぼう 5.7 2.3 3.4
オクラ 5.0 1.4 3.6
にんじん 2.5 0.7 1.8
サニーレタス 2.0 0.6 1.4
玉ねぎ 1.8 0.8 1.0
だいこん 1.3 0.5 0.8
干しプルーン 7.2 3.4 3.8
アボガド 5.3 1.7 3.6
キウイ 2.5 0.7 1.8
いちじく 1.9 0.7 1.2
いちご 1.4 0.5 0.9
みかん 1.0 0.5 0.5

きのこ・豆類・海藻(100g当たり)

食品名 食物繊維の総量(g) 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維
納豆 5.9 2.0 3.9
なめこ 3.3 1.0 2.3
ほんしめじ 3.3 0.7 2.6

参考:日本食品標準成分表

便秘でお腹が苦しいときは逆効果

便秘が続いているときの腸内は、便がたまっている状態です。このとき、食物繊維を多く摂るのは注意が必要です。

というのも、食物繊維は消化しずらく便のカサを増やす作用があるため、お腹の膨満感や腸のガスが増えすぎる場合があるからです。

食物繊維が腸内に長く留まることで、腸内細菌の分解発酵が過剰になってガスが増えます。さらに、他の食品成分の消化を妨げ、腸に余計な負担をかけてしまうこともあるため、ぜん動運動の妨げになる場合もあります。

食物繊維は毎日の便通をスムーズにする働きがありますが、便秘で苦しいときには食べ過ぎないように注意しましょう。便秘で苦しいときには、消化しやすい炭水化物がおすすめです。

参考:一週間スッキリしない!便秘で苦しいときの正しい食事方法

1日18gを目標に食物繊維を摂ろう

食物繊維の平均摂取量データ厚生労働省による「日本人の食摂取基準(2015年版)」では、食物繊維の目標摂取量は男性が20g以上、女性は18g以上とされています。

しかし、国民健康栄養調査(2012年度)によると、20代~40代女性の平均摂取量は約12~13gとかなり不足している状態です。

もし、便秘しがちでお腹の調子が悪いのであれば、食物繊維の不足が原因かもしれません。心当たりがあるなら、プラス6gを意識して食生活を改善しましょう。

参考:おにぎらず

ご飯に具材をたっぷりのせて作る「おにぎらず」は、食物繊維の働きをする難消化性でんぷんだけでなく、野菜や海藻類も無理なく取れます。

冷えると難消化性でんぷんの量が増えるので、お弁当にも最適です。手軽で簡単に作れて、食物繊維をしっかり摂れる「おにぎらず」を取り入れてみてはどうでしょうか。

上記で紹介した22食品を利用すると、2つの食物繊維をバランスよく摂取できますよ。

            

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